夜景データのカラーグレーディング は思ったより難易度が高いと思いきや、おそらくカラースペースの的確な設定を行う必要があり、それがまったく出来ていなかったのが原因なのだろうということが分かりました。
ということで、Nikon Z 7Ⅱ 側で収録した RAWデータのみを元に早速制作し直したものがこちらです。
大変残念なことに、UHDの設定で収録しておらず、FHD(1920×1080)での映像となっています。
AF設定をフルタイムAF(AF-F)にしていたため、さざ波でボワボワしている感じになっていますが、次回はマニュアルで撮影したいと思います。思いっきり動体が有るような、例えば夜の飛行機なんかは撮影が難しそうですね。
RAWデータが持つカラースペース、ガンマをそのまま使った状態で LUTを適用するのが無難だということが一つの答えとして分かったことになります。
初っ端からISO感度の高い映像を取り扱ってしまったが故に迷路に入ってしまった感じでしたが少しだけ抜け出せました。(ノイジーだと勘違いしたのが迷路の入り口)
手探りで突き進んでいることも有りますが、ISO感度や写り込んでいる被写体次第でLUTをチョイスする難しさ、楽しさはそれなりに潜んでいそうです。
映像は変わりますが、
日中にポートレート撮影を行った際に、スチル撮影のモデルさんにお願いして撮影を行わせてもらった動画も掲載いたします。
天候も良く、海辺にも関わらず程よい風でとても良い撮影日和でした。
ご協力いただいたのはポートレートモデルのneneさんです。
スチール撮影のモデルさんですが、映像撮影に快くご協力いただきありがとうございました。
この映像には、撮像元が異なるRAWファイル(Nikon、SIGMA)を組み込んでいますが、フレームレートが異なるRAWなのにうまく出力が出来ていました。(おそらく、正確には誤った出力映像だと思いますが…)
DaVinci Resolveがうまく処理しているのでしょうか… 今の時点では勉強不足です。
色々なRAWデータを扱うという点ではこういった部分に面白さを感じます。
LUT を適用する、しないとでは全く映像の印象が違ってくることが分かると思います。
Blackmagic Video Assist 7” 12G HDR では、RAWデータの構成は、2種類が用意されています。
収録する内容によってこれらをチョイスする必要が出てきますが、非圧縮というものが定義としては存在していません。要するに、BRAWは圧縮RAWです。
CinemaDNGと違って単一ファイルなのが取り扱いやすいというのと、DaVinci Resolveを使った際の利点が多いというところでしょうか。
最大限のクオリティを得るためには 固定ビットレート5:1 なのか 固定クオリティQ0 なのか実際に比べて見る必要がありそうですが、固定クオリティQ0 が良いのではないかと思っています。
※ Blackmagic RAWの説明には 画質への影響に対する心配が不要なのは、固定クオリティ・エンコーディングだけです と書かれています。
固定クオリティという言い回しが面白いですね。可変ビットレートと言わないところがBlackmagic 社の面白いところに思えます。
固定ビットレート(Constant Bitrate)
固定クオリティ(Constant Quality) ≒ 可変ビットレート(Variable Bitrate)
ほぼ同じ事だと思いますが、あえて≒を。
現場の収録であらかじめ撮影時間が決まっている様な場合には、固定ビットレートの方がストレージが計算しやすいといった感じのようですね。
動画収録はストレージをあっという間に消費してしまうので、長時間撮影の場合には検討が必要ですね。
Blackmagic社のホームページに データレート計算機、が公開されています。
仮に、
30フレーム、固定ビットレート3:1 の場合
32GB のSSDを搭載したカメラだとすると、4.2分しか収録出来ません…
ま、映像収録を32GBで行おうとすること自体が間違えているのかもしれませんが、それほど壮大にストレージを消費するということになりますね。
RAWで収録することのメリットに、カラーグレーディング耐性に強いという事がよく言われています。
映像データの仕組みからしても至極当然ではあります。
LUT適用で比較的簡単に映像の印象は変えられるのですが、同じ様なLUT適用は、MOVやMP4辺りを元にしたら思うようには行かないでしょうね。
Blackmagic RAWの彼是がなんとなく把握できたのですが、実際に映像処理の奥深さはもっと違うところに存在していると思っています。
単なる静止画・写真でさえRAW現像には手を焼く場合が多いのですが、最近はLightroom等の優秀なソフトウェアに助けられています。
DaVinci Resolve こそ、沼の中にある沼ですね。
日頃からWeb系の仕事に多く携わっていることもあり、久しくネイティブアプリケーションの素晴らしさを味わっている気がいたします。とても素晴らしいソフトウェアです。
年末最後、師走に突入したところで、Z 9の夢でも見ながら明日を迎えようと思います。
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